オープンキャンパス2015 自然科学類
高校生のためのサイエンスフォーラム

 

場所:大阪府立大学中百舌鳥キャンパス 学術交流会館(C1棟)(キャンパスマップ

 

1日目 8月8日(土)10:00 〜 11:30

10:00〜10:15 学長・学類長挨拶
10:15〜10:45

細胞のシグナル伝達

佐藤 孝哉

 

細胞が外界からの刺激を受容すると、そのシグナルが細胞内で伝達され、遺伝子発現や構造変化などの種々の細胞応答が引き起こされます。また、高等動物細胞においては、その生存、増殖、分化をはじめとしたあらゆる生命現象が、細胞間の密接なコミュニケーションを介して制御されています。このフォーラムでは、これらの細胞内および細胞間のシグナル伝達機構の基礎を解説するとともに、その破綻によって引き起こされる病態や創薬への応用なども紹介します。

10:45〜11:00 休憩
11:00〜11:30

マイクロ空間での分子創製

柳 日馨

 

天然の有機分子は炭素を中心に複数の原子を組み合わせた自然のアートによる建造物です。一方、人間は自然にはない「形」の有機分子を自らの手で作り、日々の生活に用いるようになりました。人工有機分子である医薬品は人類の生命を守り、同じく合成繊維は安価な衣服をたくさんの人に供給する大きな力となっています。これまでの人工有機分子の生産は「スケールアップ」が基本でしたが、今、マイクロ空間を用いて「ナンバリングアップ」で分子を作ろうとする研究が注目され、今世紀に入ってさかんに行われだしています。このサイエンスフォーラムではそのような最先端の取り組みを紹介します。

 

 

2日目 8月9日(日)10:00 〜 11:30

10:00〜10:15 学長・学類長挨拶
10:15〜10:45

光を使った機能性材料

藤原 秀紀

 

私たちは、光、電気、熱、化学エネルギーといった様々な状態のエネルギーを、利用しやすい状態に互いに変換することにより、日常生活に役立てています。その中で、私たちの生活を豊かにする電気機器や物質には、光を利用しているものが数多く存在します。例えば、電気から光を生み出す照明やテレビ、光を電気に変える太陽光発電や、光ディスクを使った記録材料、光の吸収を利用した染料、色素など、世の中には光に関連した役立つもの~機能性材料~があふれています。本サイエンスフォーラムではその仕組みについて解説します。

10:45〜11:00 休憩
11:00〜11:30

光で操る揺らぎの世界と生体物質

飯田 琢也

 

今年は世界光年であり、「光」に関する研究が昨年ノーベル賞を与えられたことは記憶に新しいと思います。20世紀中ごろに発明されたレーザーが数々のブレークスルーを生み出し、揺らぎが支配するナノの世界の物体を光の「力」や「熱」で人類が操ることもできるようになりました。講演では光の基本的性質からスタートして、生体物質の制御と医療応用・食品検査等にも繋がる新しい分析技術への展開についてもお話します。