平成21年12月4日
大阪府立大学のさらなる発展を切望し、平成21年11月30日に奥野武俊理事長・学長が提示した
大阪府立大学改革案に対して、理学部・理学系研究科としての意見をここに表明します。
- 1. 大阪府立大学理学部・理学系研究科は、平成17年の三大学統合とともに戦略的基礎研究を担う教育研究組織として設立されました。この間、大阪府立大学を高度研究型大学とし、大阪南部地域における知の一大拠点とするために、教育・研究そして地域貢献において着実かつ力強い成果を挙げてきました。(資料1)。
この度の大学改革案は、10月19日に大学改革のための全学プロジェクトチームの発足後、わずか1ヶ月半で奥野理事長・学長から提示されたものであり、その策定が拙速であることに遺憾の意を表するものです。 - 2. 東京都には国立大学が11ある一方で、大阪府には2つしかなく、大阪府立大学と大阪市立大学が総合大学として果たしてきた役割は少なくありません。奥野理事長・学長が提示した改革案によって、大阪府民や学生の利益が損なわれることがあってはなりません。理学部・理学系研究科は、今回の改革案の内容が大阪府民にもたらす将来の利益と損失について、オープンな議論を重ねていくべきだと考えます。
- 3. 我々は大学改革にやぶさかではありません。しかし、大学改革は表層的なものであってはなりません。十分に時間をかけた綿密な制度設計に基づき、計画的になされるべきものです。そのために、理学部は改革の先頭に立ち、理学部、工学部、生命環境科学部の理系3学部の再編強化による学域を真に実りあるものにすることに積極的に取り組みます。
- 4. 大学院理学系研究科は、目覚ましく発展するアジアを見据え、大阪の、そして我が国の発展に資するために、今後も、世界に通じる大学院生の育成を続けるとともに、世界のトップの研究成果を挙げるための環境を維持・発展させ、教育・研究に励むことをあらたに誓うものです。
大阪府立大学理学部長・大学院理学系研究科長
寺岡 義博
この件に関するお問い合わせ先
理学部広報担当 藤井
E-mail : fujii[at]b.s.osakafu-u.ac.jp
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