今年の理学類オープンキャンパスは一味違いました。

今年もこの季節がやってきました。そうです、府大理学類オープンキャンパスです。
中百舌鳥門から入ると、なんと、去年はなかったのぼりが!!期待値が高まる演出に心躍らせながらC1棟に向かいます。
もう、毎年のことになるので、このうだる暑さは仕方ないのですが、やっぱり暑いですね。
アブラゼミはいませんよ、クマゼミばかりです。シャーシャーという鳴き声がさらに暑さを増幅させます・・・・
なるべく木陰をあるきながらC1棟に到着です、なんということでしょう、天国です。
受付がはじまるまで、冷房の効いた待合ホールで待機です。

なめらかオープンキャンパス

今年は事前予約システムを導入したせいか、受付もスムーズに進み、あまり渋滞することなく、学生さんたちもさばいていきます。あまりにもなめらかなので見落としてしまいそうでしたが、なんと、Tシャツがのぼりと同じデザインに一新。統一感があり、さらなる世界観の演出に一役買っています。さぁ、理学類オープンキャンパスのはじまりですと引き込まれてしまいました。もちろん、会場前でキンッキンッに冷えた水は受け取りました。

非日常体験で、新たな感動を

理学類長の挨拶でオープンキャンパスの幕があがりました。
高校生のみなさんにとって、今は、大学というのは非日常であり、そんな非日常体験でより感動的な体験をしてもらうべく、教員、学生、支援職員が知恵を絞って、このオープンキャンパスを開催していること、さらにこの後の予定についてお話しいただきました。

理学類はこんなところ

続いて神川先生より理学類についてのご説明。詳しくは以下のリンクから見れるのですが、
https://163.226.194.128/sciencedep
一般的な学部・学科などよりも広い領域として、学域、学類という体制をとっていること。
学類単位で入試を実施していること。
学際的な教育を実施していくこと。
2年次に自身の適正に応じたコース選択を行えること。
数理科学課程、物理科学課程、分子科学課程、生物科学課程の4つの課程があること。
SNSを通じて様々な情報を発信していること
https://twitter.com/opusFUDAI
https://www.facebook.com/opusFUDAI/
などのお話がありました。

いよいよ開始、副専攻について

理学系研究科、特命副学長の藤井先生より、創薬科学副専攻についてのお話です。
これは属する学域、学類、課程の主専攻プラス、創薬についての他の学域などの講義も主体的に学んでいくことができる仕組みのことで、2020年4月からのスタートです。新しい取り組みで、可能性が広がりますね。詳しくは以下から
https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20190404/
https://www.asahi.com/ads/shingaku/opu/

人口増減問題を数学的に考える

午前の部のメインイベント、高校生のためのサイエンスフォーラムが始まりました。
最初の講演は数理科学専攻の山岡先生より、「数理モデルによる未来予測」です。
世界の人口は産業革命頃に爆発的に増加し、現在では約75億人、将来的な100億人を突破する見込み。一方、日本も産業革命頃に右肩上がりに増加したものの、現在ではピークを迎えており、今後は4000〜5000万人程度に減少していく推計が出されている。そんな人口増減問題を簡易化し仮定を設けて数学の問題とし、数式で表現していく方法をご紹介頂きました。特に数列や漸化式、等比数列、等差数列という高校生にも理解してほしい点は丁寧にご解説頂きました。最後に数学を駆使したデータサイエンティストは有望で超売り手市場であるというお話は、高校生たちに鋭角にささっていたようです。

計算で分子を理解する

続いて分子科学専攻の麻田先生より、「計算が解き明かす化学の仕組み」の講演です。
分子の性質、性能を理解、計算でシミュレーションして、様々な分野に活用していくということをお話頂きました。これまでの研究・知見(1911年のラザフォードの模型、1989年の外村先生の電子を理解する実験やシュレーディンガー方程式など)を活用し分子の設計シミュレーションに役立て、その計算にスーパーコンピューターを用いること。2021年には富岳という新しいスーパーコンピューターが導入されること。フラスコの中で起きるような反応を計算を用いてシミュレーションし設計するというお話は、印象に残るものでした。先生の研究は、物理、数学、生物などの分野も必要だが、対象が分子なので分子科学課程(化学)に分類される。理学類に入ったら先生の研究のような横断的で応用的な研究ができることも高校生に魅力的に映っていたようです。

リアル府大のリアル学生、リアル研究を満喫

午後からは理学類オープンキャンパスのメインである見学会です。各課程の学生にアテンドされて興味のある課程の研究や実験に触れることができます。

数学科学課程では、セミナーを開催。学生があらかじめ勉強した内容を自身の視点で報告し、他の学生や教員がそれを聞いて質疑応答が行われ、議論を深めていくもの。その空気感、数学のおもしろさを高校生たちも体感していました。

物理科学課程では、理学類物理課程名物、演示実験。学生自らが実験を企画、作成、発表してくれます。

分子科学課程では、各研究室で実際にゴーグルをし、器材を手に持ち、府大生のリードのもと初めての実験にチャレンジ。

生物科学課程では、身近な動植物や創薬などの研究説明やちょっとした実験で、身近な科学を満喫。

非日常体験を府大オープンキャンパスで

後で聞いた話ですが、566名の訪問者が訪れた今年の、府大オープンキャンパス。例年にもまして、訪問者と学生との距離が近くリアルな府大生を覗き見できました。彼らの熱気は感動もので、高校生たちの好奇心に強く影響していたようです 。そんな感動を解明したいと思ったら、是非とも大阪府立大学 理学類へ。

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