大学院GPアドバイザリーボード講演会
『科学と創造のおもしろさ』

講演者: Tomio Petrosky 博士
(テキサス大学オースチン校、大学院GPアドバイザリーボード)
日 時: 2010年4月13日 (火) 16:30 ~ 18:00
場 所: A12 サイエンスホール

Tomio Petrosky 博士

 

 

【要旨】
科学の歴史を振り返ってみると、決して巨大な研究組織が新しい世界を切り開いて来た訳ではないことが判ります。
外に開かれた小さな集団が、ある日突然に世界の中心になる、そんな例はいくらでもあります。物を創りあげるには、大き過ぎない組織と、適度に外に開かれた状況が本質的な役割を演じて来ました。
私はこの大阪府立大学の大きさと、大学院GPプログラムにそんな潜在力を見ております。このプログラムを通じて、府大の若者が様々な外国の世界観に触れ、それを契機に府大の独自性を抉り出して頂きたい。
また、私が長年携わって来た物理学の立場から、我々を取り囲む複雑で多様で驚きの世界の中に、どのように新しい構造が生まれてくるのかを論じてみます。
実際、生命現象まで含めて、現在の科学はその複雑な物を複雑なままで理解できるようになって来ました。さらに、驚きは科学の原動力である創造性の源になっています。
科学や創造のおもしろさを、物理学の最も基本的な法則の分析や複雑系を取り扱う散逸構造の理論とよばれる非線形非平衡の理論に搦めながら、現在の物理学がどこまで到達して来たのかも紹介してみます。

【お問い合わせ】
物理科学専攻 田中智
内線 4042
email:stanaka[at]p.s.osakafu-u.ac.jp
※[at]を@に置き換えてください。

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